ゲストを呼んで聞いてみた!Q&A

第2回ゲスト山田工場長

”うちの社長シリーズ”ゲストを呼んで聞いてみた!Q&Aの第2回目のゲストは前回に引き続き松内電器工業(株)の山田工場長

今回は「基礎的な知見をまとめ整理したものがプレスの塑性加工学だが、現場ではいったいどうやって抑えているのか?」と言う突然の”うちの社長”の質問に分かりやすく答えて下さいました。

盛り沢山なので早速、スタート!

”うちの社長”
プレスは塑性加工の一部。形あるものを変形させるのがプレス加工だが、学問上の分類で言うと「抜き・曲げ・絞り・鍛造」

学問的な話ではなく、経験上の自分達の「見て知っているプレス加工」を知らない人達に教えるなら、どんな話になる?抜きはどのくらい力をかけたら抜けるの?
・山田工場長
t数計算+α
”うちの社長”
それプラス自分の経験値も必要?
・山田工場長
板厚や大きさで感覚で大体分かるが、最初は大きめのプレスで試す。振動などを見てそこから小さめのプレスでいけるか調整をする。
”うちの社長”
自分の中で足し引きするものは?
・山田工場長
バネ!!どういう金型の仕組みになっているか。強いバネで上から押さえていると力が結構かかるので1つ大きいプレスを使うようにしている。
”うちの社長”
他には?
・山田工場長
金型の作りで、ダイセットが厚目に出来ていると力がかかるイメージがもてる。
”うちの社長”
自分の中で金型の大きい小さいの分類はどうやっているの?
・山田工場長
ダイセットの一番下の厚み。50厚くらいを基準でみている。


”うちの社長”
今までの話だと、思った以上に理論的。経験に頼れない。経験よりも理論的にもいけるってことなのかなぁ。


”うちの社長”
プレス加工における、アナログ感なトコロは?
・山田工場長
作業している人は一連の流れは出来ているが、それを頭で考えないで本能的に動いている。
最近のロボットの世界もそれをマネしているように自分には見えている。

”うちの社長”
プレス加工においては考えてはダメなの?
・山田工場長
考えずに身体が動くようになってくる。
”うちの社長”
考えているうちはダメなの?
・山田工場長
考えているのは、加工のポイント・ポイントや不良になりそうなトコロは考えて目でみているが、加工だけで見ると無心に作業している。なので昔から「作業中は後ろから声を掛けるな」と言われているのはそういうコトなのだと思う。
”うちの社長”
身体で追っているのと、目で追っているの違いは?
・山田工場長
身体で追っている→感覚的。目で追っている→注意点だけしっかり見ている。目がセンサー。

”うちの社長”
塑性加工学は「抜き・曲げ・絞り・鍛造」だが、プレス屋の職人から見たプレス加工はどのように見えている?
・山田工場長
「抜き曲げ」「絞り」の分類だと思う。「抜き曲げ」は単純に見える。「絞り」は特別に見える。
しわ押えのクッションの圧力。上型の押えの圧力。絞りの入り込みの軽重。色々と加味するトコロが多すぎるので。自分には絞りの工程は特殊に見える。絞りの工程は1工程では決まらなくて2・3工程関わるのでそのバランスまで考えなくてはいけなくて、絞りの経験だけでは上手くいかない為、試行錯誤をしながら1番いいトコロを探し出す作業が一番最初の作業になる。
「抜き曲げは、制御と予測がしやすい」「絞りは、制御と予測プラス試行錯誤が必要」


難しすぎて「???」になっている筆者に
”うちの社長”簡単に最後まとめて下さいました。


「プレス加工は、鉄の材料と金型をプレス機で挟んで押し込んで行う加工だがその時に板はどのくらいの力をかければ抜けるのか。曲げれるのか。あとその型をどのくらいの力をかければ上がったり下がったりしてくれるのか。板を曲げる力プラス金型を押してあげる力を足し算して何トンのプレス機を使うか決まる。
「塑性加工学上では金型の負荷については語られないコトが多いので、今回は工場長から面白い話聞けた。」
とおっしゃっていました。 


~ゲストを呼んで聞いてみた!Q&A第2回目は、”うちの社長”と山田工場長が「塑性加工学」を基に語って下さいました。次回もお楽しみに☆彡



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